2007年07月07日

クマタケラン

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この花の赤と黄色の派手な色はゲットウに似ている。しかし花の形はアオノクマタケランに近い。それもそのはず、クマタケランは自然にできた両者の雑種なのだそうだ。ずいぶん違った二つの花の中間の取り方には無限の可能性がありそうだが、たまたまこの格好が安定していたということか。


雑種の弱みか、果実はほとんどできないようだ。逆に雑種の強みか、草の勢いはすごい。高さは2mは超えるし、どんどん根茎を伸ばして新しい株を作っていくから大きな群落になる。葉の芳香はゲットウに近いが、より上品な感じがする。たくさんあるし、食物を包むのによく使われたそうだ。


昔から草木の葉や皮は、皿や包装材として使われてきたが、ショウガの仲間の葉は特に優れているようだ。大きく細長いから使いやすいし、それに表面がすべすべで、ご飯粒などくっつきにくそうだ。その上すばらしい移り香を楽しめる。使い捨てだから洗剤など使う必要もなく、放っておけばもとの自然に戻っていく。現代の田舎暮らしの中にも取り入れていけたらと思う。


人里ではクマタケランが一番多い。花もきれいだし実用にもなるから、昔の人が株分けして増やしたためだろう。近くの空き地にも大きな群落があって、毎年の草刈作業でも刈られず残されてあった。ある年、若い作業員が来たら全部きれいに刈られてしまった。この草に思い入れがあり、雑草などではないと感じるのは、もう年配の人だけなのかもしれない。刈り取られた後には、えも言われぬ芳香が、しばらくあたりを漂っていた。
posted by 夜泣石 at 22:13| 花草木 | 更新情報をチェックする