2011年08月04日

アヤムネスジタマムシ

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真昼間、なぜか網戸にタマムシが止まっていた。写真を撮ろうと捕まえたが、なかなかじっとしてくれない。甲虫はあまりじたばたしないものだが、まだ若い個体なのか元気一杯だ。光の当たり具合で見事な金緑色に輝いたり、ただの黒っぽい虫に見えたりする。そんな時でも両脇の金色の筋はいつもくっきりと光っている。

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横から見る。下側の方が金色は濃い。また体だけでなく足や触角など先の方にも及んでいる。目が意外に大きくかわいらしい。

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裏からだともっと輝いて見える。ほとんど金属製品のようだ。しかしなぜこんなところを装う必要があったのだろう。体の下が見えるというのは空を飛んでいる時か。しかしいったい誰が何のために空を見上げていたりするのだろう。

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一通り遊んでから、木の葉の上に乗せてやった。すると安心したのか、あれほど逃げ回っていたのに急に動かなくなった。しきりに触覚の掃除などしている。やれやれひどい目にあったという風に恨めしげにこちらを見る。それからおもむろに羽を広げると、ずいぶん空高く飛び去っていった。

屋久島では本来のタマムシ(ヤマトタマムシ)は見たことがない。分布では屋久島が南限なのだそうだが、まあ本土でもすっかり幻の虫になってしまっているので目にしなくて当然かもしれない。そのかわり一回り以上小型のこのタマムシはわりとよく見かける。屋久島の虫図鑑によるとアヤムネスジタマムシというのだそうだ。南方系で紀伊半島から琉球列島にかけて分布しているという。幼虫はスダジイやウバメガシなどシイカシ類に寄生するそうだから、この辺りにたくさんいておかしくない。

ただいつも見るのは大きさがたいてい2cmちょっと位だが、今度のはだいぶ大きく3cm近くある。図鑑を見ると外見は酷似し、名前も一文字しか違わないアオムネスジタマムシというのが載っている。少し大きいそうで、するとそちらの方だろうか。しかし奄美大島以南に分布となっていて、また蝶とかトンボなら風に乗って迷い込むこともあるだろうが、甲虫ではまず無理だろう。たぶん特別立派なアヤムネスジタマムシなのだろう。ただアヤと名前に付いているのに、どこにも綾模様など見当たらないのはどういうことだろうか。

何年も前に庭で死んでいるのを見つけて、きれいなので貝殻に載せて棚に飾った。忘れていたが今見たら金属光沢は全く変っていなかった。有名な玉虫厨子は1000年も輝きを失っていない。これは色素の色でなく物理的な構造による干渉色ということなのだろう。ところでヤマトタマムシは羽そのものが輝いているが、こちらはどうも金色の粉をまぶしたような感じがする。それではと試しにこすってみたが、残念ながら指が金色に染まることはなかった。粉のようなのはただ見掛けだけなのか、それとも表面がでこぼこで、金粉はへこんだ奥に入っているので簡単には落ちないのかもしれない。
posted by 夜泣石 at 06:28| Comment(0) | 生きもの | 更新情報をチェックする
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