当3,326 荒木 耕治 61才
2,959 小脇 清治 68才
2,101 日高十七郎 71才
1,166 荒木 博武 55才
まず日高十七郎前町長の惨敗が目を引く。今の選挙制度では現職が圧倒的に有利ということを考えると、これは惨憺たるものだ。アラブ諸国など世界に吹き荒れる旧体制打倒の嵐がやっと屋久島にも届いたということか。ともかくよくもこれで立候補したものだと思う。もし彼がおとなしく引退していたら大目に見ただろうが、こうなったら過去の悪行も暴かれなければならない。もし私がまだ屋久島にいたら、またいろいろ百条委員会設置など陳情書を出すことなっただろう。
改革を訴えた荒木耕治、小脇清治両氏が順調に票を伸ばしている。このままでは駄目だという意識は、やっと住民の間に広がったようだ。荒木耕治氏の当選というのは地域性を考えると極めて順当な結果だと思う。もし最下位の荒木博武氏がもう少し頑張っていたら小脇清治氏の方が当選していたかもしれないが、博武氏の人気のなさやその主張のデタラメさから見れば、とても北部の票を二分するなど考えられない。
小脇清治氏は逡巡していて立候補宣言するのが遅すぎた。人気でなく実力と政策が持ち味だから、それを古い体質の住民の間に浸透させるなど容易なことではない。それでもこの数字は、本人及び支援の人たちがよく頑張ったということだろう。
それより荒木耕治氏は改革を訴えてはいるが、具体的どうするのか何も無い。それどころか集落自治の強化など全く後ろ向きの発想だ。何もできず、最大産業の観光も低迷し、屋久島の財政はますます悪化の一途をたどる可能性がある。4年後、全く成果を出せず、その無能さで住民から見放されるのではないだろうか。その時、実行力のある小脇清治氏が改めて見直されるはずだ。
しかしその時、彼は70歳を超えている。いつまでも自分が自分がと言うべきではない。それより後進の育成に力を注ぐべきだ。真のリーダーの第一の条件は後継者を育てることなのだから。4年後、若く優秀な新町長が選ばれ、やっと屋久島の本当の改革が始まることを期待したい。